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【事件名】捜査資料のネット流出事件
【年月日】平成17年4月28日
 札幌地裁 平成16年(ワ)第1231号 損害賠償請求事件

判決


主文
1 被告は、原告に対し、40万円及びこれに対する平成16年6月16日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
2 原告のその余の請求を棄却する。
3 訴訟費用は、これを5分し、その4を原告の負担とし、その余は被告の負担とする。
4 この判決は、1項に限り、仮に執行することができる。ただし、被告が30万円の担保を供するときは、同仮執行を免れることができる。

事実及び理由
第1 請求
 被告は、原告に対し、200万円及びこれに対する訴状送達の日の翌日である平成16年6月16日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
第2 事案の概要
1 本件は、原告を被疑者とする捜査情報が警察官の私有パソコンからインターネットを通じて外部に流出したこと(以下「本件情報流出」という。)について、当該警察官の不法行為に原因がある、又は平成13年以降の北海道警察本部長(以下「道警本部長」という。)が捜査用のパソコン導入を怠って私有パソコンの使用を禁止してこなかったという不作為の不法行為ないし当該警察官の所属する警察署長及び管理担当者が情報流出を防止するべき管理義務に違反したという不法行為に原因があると選択的に主張して、原告が被告に対し、国家賠償法1条1項に基づき、原告の被った精神的損害の賠償を求めた事案である。
2 争いのない事実並びに後掲証拠及び弁論の全趣旨によって明らかに認められる事実
(1)原告の道路交通法違反事件の経緯
 原告(昭和ab年c月de日生)は、平成16年3月25日午前0時48分ころ、原動機付自転車を運転して江別市fghi番地先の道路標識により一時停止すべき場所と指定されている交差点に一時停止をせずに進入したところ、同所に交通取締りのためミニパトカーで待機していた札幌方面江別警察署j課k係勤務のA巡査(以下「A巡査」という。)に指定場所一時停止違反を現認された。原告は、A巡査の停止指示に従うことなく逃走し、一旦は停止指示に従う素振りを見せたものの、ミニパトカーの左側面に原動機付自転車の前部を衝突させてミニパトカーを損傷した上、同巡査からの再度の停止指示に従わずにさらに逃走を継続し、同日午前0時54分ころ、同市l町mn番地先路上で同巡査らに道路交通法違反(指定場所一時不停止)の被疑者として現行犯逮捕された。(乙5)
(2) 捜査関係文書の作成
 A巡査は、その職務に関する捜査関係文書を作成するにつき私有パソコン(以下「本件パソコン」という。)を江別警察署内で使用しており、原告の上記(1)の道路交通法違反事件に関する平成16年3月25日付け「現行犯人逮捕手続書(甲)」(甲1)及び「道路交通法違反被疑事件捜査報告書(被疑車両の現認状況について)」(甲2)、同月27日付け「警ら用小型自動車(ミニパトカー)交通事故発生報告書」(甲3、以上の3通の文書を「本件捜査関係文書」といい、その内容を「本件捜査情報」という。)を作成する際も本件パソコンを使用した。
(3) 本件捜査情報の流出の経緯
 一般に、ウイニー(Winny)と呼称されるファイル交換ソフト(以下「ウイニー」という。)が特定人のパソコンにインストール(導入)されていて、同パソコンがアンティニー(Antinny)と呼称されるウィルスソフト(以下「アンティニー」という。)によって汚染されている場合、同パソコンでウイニーを起動しインターネットに接続すると、アンティニーによって同パソコンのデスクトップ画面(パソコンを起動させるスタート画面が出現した後に現れる最初の静止画面)上に存在するファイルが圧縮ファイルの形で同パソコンの公開用フォルダに複写される結果、使用者が知らないうちに他のウイニー利用者が同公開用フォルダの情報にアクセスできる状況が発生する。
 本件情報流出においては、A巡査が本件パソコンを自宅に持ち帰り、従前から本件パソコンにインストールしていたウイニーを起動させインターネットに接続したところ、本件パソコンがアンティニーに汚染されていたことから、同パソコンのデスクトップ画面上に存在していた本件捜査関係文書のファイルが公開用フォルダに圧縮複写され、インターネットを介して他のウイニー利用者によってアクセスすることが可能な状態に置かれ、本件捜査情報が他のウイニー利用者に閲覧されるに至った。
(4) 私有パソコンの取扱いに関する規制
 北海道警察では、職員が私有パソコンを公務に使用する場合の取扱いについて、平成13年3月26日付けで道警本部長から各警察署長等宛に通達がなされ、そのころ所属の職員に周知された(以下「本件通達」という。)。本件通達には、@フロッピーディスク等電磁的記録媒体の管理の適正を図るため、所属にフロッピーディスク等管理責任者(警察署にあっては副署長等)及び管理担当者(所属の長が課又は係ごとに指定する警部補等)を置くこと(本件通達3項)、A職員が私有パソコンを公務に使用するときは、パソコン等使用簿(乙1)により管理責任者の承認を得ること(同6項)、B使用者は私有パソコン内に公務に関する情報を保存してはならないこと(同7項の(1))、C管理責任者は私有パソコンについて公務に関する情報の有無を年1回以上点検、確認すること(同条の(2))、D使用者は私有パソコンを庁外に持ち出す場合は、予め管理担当者からパソコン内に公務に関する情報が残されていないことの確認を受けること(同条の(3))が定められていた(甲5、乙6)。
3 争点及び当事者の主張
(1) A巡査の行為は国賠法1条1項の対象となるか
(原告の主張)
 A巡査は、本件通達に反して、本件捜査情報を本件パソコンのハードディスクに保存し、かつ同パソコンを管理担当者の確認を経ずに自宅に持ち帰った上、ウイニーを起動してインターネットに接続したことから、本件パソコン内に保存された本件捜査情報が外部に流出したのである。A巡査は、職務上知り得た個人の情報や捜査上の情報につき厳格に管理して安易に他に流出させてはならない義務を負っているところ、本件通達にも反して軽率に本件捜査情報を流出させたのであるから、同巡査の行為は不法行為を構成し、国賠法1条1項の対象となる。
 なお、A巡査が公務で使用するパソコンを使用した上記行為は、外形上明らかに職務行為であって、内部手続や本人の意思によって行為の外形には影響はない。
(被告の主張)
ア A巡査が本件パソコンを使用して本件捜査関係文書を作成した行為は管理責任者の承認の下で行われた適法な職務行為である。
イ A巡査が私有の本件パソコンを管理担当者の確認なしに庁外に持ち出す行為は、同パソコンを用いる職務行為とは全く牽連関係がなく、客観的外形的にみて社会通念上職務の範囲に属するものとはいえない。A巡査は、本件パソコンを庁外に持ち出すに際し、自宅でこれにより職務に関連する書類を作成することを意図していたわけではなく、実際にも自宅でそのような書類を作成した事実はないから、同巡査の上記持ち出し行為は個人としての私的行為であり、国賠法1条1項の対象とはなり得ない。
ウ A巡査が自宅でウイニーを起動してインターネットに接続した行為は、その性質上客観的にみて警察官としての職務行為とは何ら関連性のない純然たる私的な行為であるから、上記同様に国賠法の対象とはならない。
エ 本件情報流出の経緯からすると、A巡査には本件情報流出につき予見可能性がなく過失がないから、不法行為を構成せず、国賠法1条1項の対象とはならない。
(2)道警本部長、江別警察署長及び管理担当者の行為は国賠法1条1項の対象となるか
(原告の主張)
ア 平成13年1月1日以降司法機関においてB版からA版へ書式が変更され、様式においてもパソコンの使用が前提となったにもかかわらず、北海道警察では捜査用パソコンの導入を怠ったため、各警察官は私費でパソコンを購入し、捜査業務に使用していたのであって、本件情報流出は、平成13年以降の道警本部長がパソコンの購入を決定できる地位にあるのに、パソコン導入を怠って私有パソコンの使用を禁止してこなかったことにその原因があるから、上記道警本部長には不作為の不法行為が成立する。
イ A巡査は管理担当者の監視を容易にかいくぐって本件パソコンを自宅に持ち帰ったのであり、本件情報流出については、A巡査の所属する江別警察署において、私有パソコンの管理体制として情報の流出を防止するべき管理義務の懈怠があったというべきであるから、江別警察署長及び管理担当者である警部補には管理義務違反による不法行為が成立する。
ウ 上記道警本部長、江別警察署長及び管理担当者において、各警察官が私有パソコンを使用して捜査情報を入力した場合、私物である以上パソコンの管理には制約がある結果、持ち帰ったパソコンが盗難にあったり、どこかに置き忘れたりするほか、本件のようにインターネットを通じて流出することは容易に予見できるところである。
(被告の主張)
ア 道警本部長がパソコンの購入及び配備を決定できる地位にあるとしても、道警本部長がその決定につき裁量を逸脱又は濫用した事実はなく、実際の購入等については北海道知事の予算査定があるのであって、パソコンの購入及び配備につき道警本部長に不作為の不法行為はない。また、パソコンを含めた物品取得行為は、道警本部長が北海道知事から委任された財務会計上の権限に基づく行為ではあっても、国賠法1条1項に規定する「公権力の行使」には該当しない純然たる私的経済作用にほかならないから、国賠法の対象とはならない。
イ 北海道警察では、本件情報流出の前後を通じて、庁内で職員が私有パソコンを職務に使用することを厳格な条件の下でのみ承認しており、また、捜査関連情報を含む職務上の情報の外部流出を防止するのに十分な最善の措置が講じられていたのであって、道警本部長が職員に私有パソコンを使用させていたことに過失はない。
ウ 北海道警察では、本件通達に基づき、年に1回以上管理責任者が使用者に対して公務に関する情報がパソコン内に記録されていないかを口頭で申告させた上、情報の存否をディスプレイ上で視認するという方法で点検確認を行っており、また、庁外へのパソコンの持ち出し許可を求める使用者に対しては管理担当者が同様の方法で点検確認を行っており、それは江別警察署においても同様であって、同署長及び管理担当者が管理義務を怠った事実はない。
エ A巡査は本件通達に基づく管理担当者の確認を得ることなく本件パソコンを庁外に持ち出しており、北海道警察においてはこのような持ち出しを想定しておらず予見できなかったし、同巡査が自宅でパソコン操作をすればパソコン内の情報が外部に流出することなども予見不可能であったから、本件情報流出につき道警本部長らには過失はない。また、本件情報流出は一連の複雑かつ偶然の経過によるものであり、道警本部長らの行為と本件情報流出との間には法律上の因果関係もない。
(3) 損害額
(原告の主張)
 原告は本件情報流出の当時未成年者であってその氏名は秘匿されるべき情報であり、道路交通法違反事件の詳細な内容は原告のプライバシーに関わる情報である。しかるに、A巡査の行為によって、原告の氏名、違反内容が世界中の不特定多数人に閲覧され、プリントアウトされる結果となったのであり、原告は著しい精神的苦痛を被った。この精神的苦痛を慰謝するには200万円を下らない。
(被告の主張)
 争う。
第3 当裁判所の判断
1 争点(1)(A巡査の行為が国賠法1条1項の対象となるか)について
(1) 上記争いのない事実等、証拠(甲1ないし3、乙1、2、5、証人A)及び弁論の全趣旨によれば、A巡査は平成15年5月14日本件パソコンを公務に使用するにつき管理責任者である江別警察署副署長の承認を得ており、本件通達の定めを承知していたこと、同巡査は平成16年3月25日から同月27日にかけて原告を被疑者とする本件捜査関係文書を作成するにあたり、本件通達7項の(1)に反して作成途中の同文書を便宜上本件パソコンのハードディスクに一時保存しデスクトップ画面上にアイコンとして表示させておいたところ、その後同文書の削除を失念したこと、同巡査は同月28日本件パソコンを私的に利用するため、本件通達7項の(3)に反して管理担当者である同巡査所属のj課係長の点検確認を受けずに自宅に持ち帰ったこと、同巡査はかねてよりインターネットを通じて他人のファイルを入手するためウイニーを本件パソコンにインストールして利用していたところ、同月29日から同月30日にかけて、本件パソコンがアンティニーに汚染されていることを知らずに、私的な目的でウイニーを起動させインターネットに接続したこと、その結果、本件パソコンのデスクトップ画面上に保存されていた本件捜査関係文書がアンティニーによって同パソコンの公開用フォルダに複写され、他のウイニー利用者に閲覧可能な状態となり、そのことがインターネット利用者の情報交換を目的とするホームページに掲載されたこともあって、本件捜査情報が不特定多数のウイニー利用者によって閲覧され、ダウンロードされるに至ったことが認められ、同事実を覆すに足りる証拠はない。
 上記認定事実によると、本件情報流出は、A巡査が本件パソコンを使用して本件捜査関係文書を作成した際に本件通達に反して作成途中の同文書を同パソコンのハードディスクに保存し、同通達に反して同パソコンを自宅に持ち帰り、同パソコンがウイルスに汚染されていることに気づかずにインターネットに接続した行為を原因行為として発生したものということができる。
(2) そこで、A巡査の上記原因行為が国賠法1条1項によって賠償責任の対象となるかについて検討する。
 まず、国又は公共団体が同法1条1項によって賠償責任を負うのは、当該公務員がその職務を行うについて他人に損害を加えたときであって、その「職務を行う」とは、職務行為自体又はこれと関連して一体不可分の関係にある行為、及び職務行為と牽連関係があり、客観的外形的に見て社会通念上職務の範囲に属するとみられる行為をいうと解されるところ、上記原因行為のうち、A巡査が本件パソコンを使用して本件捜査関係文書を作成した際に作成途中の同文書をハードディスクに保存した行為は職務行為そのものであり、また、同巡査が上記文書を本件パソコン内に保存したまま同パソコンを自宅に持ち帰り、インターネットに接続させた行為は、作成途中の本件捜査関係文書の保存、管理という点において捜査関係文書の作成という職務行為と関連して一体不可分のものというべきであるから、A巡査の上記原因行為は「職務を行う」についてのものということができる。これに対し、被告は、A巡査が本件パソコンを持ち出す行為、インターネットに接続する行為は個人としての私的行為であり「職務を行う」に当たらないと主張するが、本件パソコンの持ち出し行為に先行する本件捜査関係文書のハードディスクへの保存行為は上記のとおり警察官の職務行為そのものであって、持ち出し行為と保存行為を分断して捉えるのは本件情報流出の原因行為の理解として的確でないばかりか、北海道警察では本件通達により職務に使用する私有パソコンの庁外持ち出しに上記のとおりの規制を加えており、純然たる私的行為であれば規制の対象とするのは不合理であるから、被告の主張は採用できない。
 次に、A巡査は警察官として捜査上の情報を厳重に管理して外部流出を防止すべき注意義務を負っているところ、同巡査が本件捜査関係文書を本件パソコンのハードディスクに保存した行為は、本件通達で禁止されているとおり、情報の外部流出の第一歩となるものであり、また、同巡査が本件捜査関係文書を本件パソコン内に保存したまま同パソコンを管理担当者の点検確認を経ずに自宅に持ち帰った行為は、本件通達に違反するばかりか、本件パソコンの盗難や紛失などにより本件捜査情報の外部流出の危険を増大させるものであり、さらに、同巡査が本件パソコンをインターネットに接続した行為は、インターネット利用者においてパソコンをインターネットに接続した場合にパソコン内の情報が本人の知らないうちに漏洩する危険があることは当然認識しその対策を講じるべきものであって、とりわけ警察官としては慎重さを欠いたものといわざるを得ない。そうすると、A巡査の上記原因行為は警察官としての情報管理に関する注意義務に違反したものというべきであって、A巡査のかかる過失行為により本件情報流出という結果が発生したのであるから、A巡査の上記原因行為は不法行為を構成するというべきである。これに対し、被告は、本件情報流出の経緯からA巡査においてその予見が不可能であったと主張するところ、上記争いのない事実及び上記認定事実によれば、本件情報流出は偶然の事情が重なって発生したものということができるけれども、公務に使用する私有パソコンは私的にも使用されることが通常であり、私有パソコン内に残存する公務に関する情報が私的な使用の際に外部に流出する危険は十分に予想されるのであって、それ故、北海道警察では本件通達により公務に関する情報のハードディスクへの保存を禁じ、保存の有無を定期的及び庁外への持ち出しの際に点検確認するという規制を定めているのであり、かかる規制に反して本件パソコンを使用したA巡査において本件情報流出を予見できなかったということは不合理かつ不相当であって、被告の主張は採用できない。
 以上によれば、被告の公権力を行使するA巡査の上記原因行為は、国賠法1条1項の賠償責任の対象となるから、被告は原告に対し同条項に基づき損害賠償責任を負うべきである。
2 争点(3)(損害額)について
 証拠(甲1ないし3)によれば、本件捜査関係文書には、原告の住所、職業、氏名、生年月日といった個人識別情報とともに上記争いのない事実等(1)記載のとおりの原告を被疑者とする道路交通法違反事件の詳細な内容が記載されていたことが認められるところ、同事実は少年の非行事実として少年の健全育成のため秘匿されるべき情報であって、A巡査の上記原因行為により本件情報流出という本来あってはならない事故が発生し、その結果、原告の秘匿されるべき情報がウイニーを利用する不特定多数人の閲覧に供されたばかりか、その情報はダウンロードされ、プリントアウトされることによってインターネットを利用しない一般人にまで広く暴露され得る状況に至ったのであり、原告が本件情報流出により人格権に基づくプライバシー権を侵害されたことは明らかというべきである。そして、原告が本件情報流出の知らせを聞いて強い衝撃を受け憤慨した(甲11)のは当然のことであり、原告は本件情報流出により甚大な精神的苦痛を被ったということができる。これらの事情のほか、一度流出した上記情報の抹消・回収は半永久的に不可能と考えられること、上記非行事実が比較的軽微な事犯に関するものであること、本件情報流出は偶然の事情が重なった過失行為によることなど本件に顕れた一切の事情を総合考慮すると、原告の上記精神的苦痛を慰謝するには40万円をもってするのが相当である。
3 なお、争点(2)(道警本部長等による行為が国賠法1条1項の対象となるか)について付言するに、歴代の道警本部長が各警察官に捜査用パソコンの配備をせず私有パソコンの使用を禁じてこなかったことをもって不作為の不法行為ということは予算上の制約などからして困難であり、また、原告の主張する江別警察署長及び管理担当者の管理義務違反を認めるに足りる証拠はないから、道警本部長等による不法行為の成立を認めることはできない。
4 よって、原告の請求は、40万円及びこれに対する不法行為の後である平成16年6月16日(訴状送達の日の翌日)から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める限度で理由があるからこれを認容し、その余は理由がないからこれを棄却し、主文のとおり判決する。

札幌地方裁判所民事第2部
 裁判官 鈴木秀行
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